ChR2
関連概念 : 実験法

[channelrhodopsin-2]

チャネル・ロドプシン2。
光遺伝学の一。
藻の仲間クラミドモナス(Chlamydomonas reinhardtii)が持つ微生物タイプの視物質ロドプシン(Zhang,Deisseroth,2006)

【分類】

 ◆ChR2-H134R(Nagel et al.,2005)
   電流大きいが遅い(~20Hz)
   ・ChR2(<40Hz)(Nagel et al.,2003; Boyden,Deisseroth,2005)
     比較的電流が小さく2P刺激困難。470nm
 ・ChETA(ChR2-E123T-H134R: Gunaydin et al.,2010)
   E123Tは電流小さいが速い。H134Rで電流増幅
   ・ChETAA(E123A)
 ・ChR2-ET/TC(ChR2-E123T-T159C: Berndt,Deisseroth,2011)
   T159Cで電流強度劇的に増大するが数十ms持続
   E123Tは脱分極時に遅くなるのを緩和

【特徴】

 ◆透過性
  ・1価2価の陽イオンを通す
    ChR1(バクテリオロドプシン)はH+通す
    ChR2もH+通してグリアではglu放出(Beppu,Matsui,2014)
     脳虚血後の興奮毒性に関与か
 ◆もともとは737アミノ酸
  ・C末を除いた315アミノ酸(7回膜貫通部分のみ)でも機能
 ◆励起
  ・470nmで少なくとも5mW/mm2必要(Zhang,Deisseroth,2014)
    持続刺激では、数十msで顕著に電流減少するが20%くらいで安定
 ◆刺激
  ・TTX存在下で刺激能減少の可能性
    さらに4-AP灌流で刺激能保持
    (Petreanu,Svoboda,2009; Hull,Scanziani,2009)
 ◆副作用
  ・長時間発現で異常な軸索形態(Miyashita,Feldman,2014)
    プロモーター依存


【文献】

 ◆開発(Nagel,2003
 ◆応用
  ・lentivirusで海馬(Deisseroth,2005
  ・ラットのロドプシンRO4で抑制(Li,2005
  ・線虫(Nagel,2005
     134番目のアミノ酸置換で電流量増大
     内因性レチナールがないため外からレチナールを与えた
  ・Yawo,2006
  ・視物質欠損マウス視細胞にadenovirusで発現で機能回復
    (Bi,Pan,2006
  ○発現部位
   ・AIS(Grubb&Burrone,2010)

2014/07/14 masashi tanaka

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