[RNA, Ribo Nucleic Acid]
リボ核酸。
DNAとともに核酸の一種。
細胞には普通、DNAの10倍ものRNAが含まれている。
【分類】
・核RNA(転写)
・mRNA(メッセンジャーRNA)(スプライシング)
・tRNA(転移RNA)
・rRNA(リボソームRNA)
・microRNA(ncRNA)
・siRNA(small interfering RNA)
・piRNA(PIWI-interactin RNA)21-31nt
線虫で緑膿菌への忌避行動がdaf-7発現増大という形で子孫へ伝搬
(Moore,Murphy,2019)
・rasiRNA(repeat associated small interfering RNAs)
RNAには3つの主要なグループがあるが、このほか、エイズウイルスなどのウイルスゲノムとして存在し、植物ウイルスでは二本鎖を持つものもある。
【機能】
・DNAとタンパク質との仲介
・DNA合成(cDNA)のための鋳型
・自己複製をおこなってDNAにかわって働く
【構造】
DNA同様ヌクレオチド単位の繰り返しからなるが、ヌクレオチド(リボヌクレオチド)に含まれる糖は、DNAとは異なりリボースであり、2'位がヒドロキシ基になっている。
さらに塩基にも違いがあり、RNAでは、DNAのTの代わりにUが用いられる。
また、RNAは一本鎖である。
【特徴】
◆安定したDNAの遺伝情報を複製した過渡的なメモリ
・DNAに比べ1万倍も加水分解されやすい(塩基による)
分子内の求核反応
5'側の2'位のヒドロキシ基が
3'側のリン酸ジエステル結合のリンを求核攻撃
DNAでは溶媒の水を求核剤として利用する分子間反応
・同じものが複数存在
◆一本鎖
・曲がりやすい
内的に水素結合形成して独特な形を形成
特異的に他分子に結合して化学反応を触媒することも
DNAの情報は、まず、RNAポリメラーゼによって触媒されて、核RNAへ転写され、核RNAはプロセシングを通して、一本鎖のmRNAとなる。
その後、普通、転写後処理(posttranscriptional processing)を受け、mRNAは、リボソームで、アミノ酸と結合したtRNAに対し、タンパク質のポリペプチド鎖合成を指令する(翻訳)。
2010/05/02 masashi tanaka